☆電車事故
踏切の向こうに大好きな人がいたため,このワンちゃんがぐっと、リードを引っ張ったら、古くなっていたリードがちぎれて踏切内に入ってしまい、走ってきた電車にひかれたとのこと。飛ばされて、尻もちついたそうです。
骨盤の一部の骨折と、血液検査上肝臓の数値が高くなっていましたが、内臓破裂等はありませんでした。幸い命に別状はありませんでした。
体側と、陰部の脇に打撲病変がある程度でした。
X線写真上の黒矢印のところが骨折していますが、このまま様子見で大丈夫です。
尿路造影検査で確認したところ、幸い、膀胱破裂・尿管断裂など、泌尿器系のダメージはありませんでした。
超音波検査も異常ありませんでした。
☆誤飲
いつもすごく元気なわんちゃんが、急に元気がなくなって吐き出したという主訴で来られました。
バリウム造影検査にて、腸閉塞の所見が見られたため開腹手術を行ったところ。
黒矢印のところが膨らんでいます。ココが閉塞部位です。
腸を開けてみると・・・・
アヒルのおもちゃが出てきました。皆様、誤飲は気を付けましょう。
☆細菌感染
人間同様動物にも、様々な細菌感染が起こります。
通常一般的な抗生物質治療でよくなるのですが、近年耐性菌といわれる一般的な抗生物質の効かない細菌がみられるようになりました。そこで、院内で適切な抗生物質を選択するために細菌培養検査を行う場合があります。
上の写真にあるのが細菌培養感受性検査結果です。これにより、効果のある抗生物質を適切に選択できるわけです。
☆真菌症
猫の頭頂部が、禿げたといって来院しました。
頭頂部の皮膚の掻把検査を行ったところ真菌、いわゆるカビが検出されました。
適切な抗真菌剤を投与してよくなりました。
☆子宮蓄膿症
避妊手術を行わない場合、このように子宮に膿が貯まってしまう場合があります。特に、子供を生ませない場合は若いうちに避妊手術することをお勧めします。
☆ツメダニ症
うさぎの、毛に何かついているということで来院されました。よぉーーーく見て、これかなっていうのをセロハンテープで採取して顕微鏡で見てみると見事にツメダニが見つかりました。
飼い主様の目の良さにびっくりです。
☆眼窩内蓄膿
超高齢の慢性腎不全で治療中の猫ちゃんが、急に目がはれてきたとのことで来院されました。
触診と、超音波検査にて眼球の後ろに液体状の貯留物が確認されましたので、穿刺して確認したところ・・・
やはり、膿が貯留していました。
排膿と適切な抗生物質投与で完治しました。
今も元気です。
☆耳ダニ
うさぎさんの、耳の中がガビガビになっててすごく痒いのですとのことで来院。
耳垢を見てみたら、見事な耳ダニ。結構ぞくっとしますよね。
☆マラセチア性皮膚炎
全身痒み、皮膚のべたつきで来院。セロハンテープにてその脂を採取して検査したところ・・・・
大量のマラセチアが検出されました。犬に常在するものですがその数が増えすぎることによって皮膚に悪影響を及ぼします。分泌する脂のコントロールと、マラセチアと細菌を殺す薬にて改善傾向です。
☆裂傷
自転車に挟まれたとのことで来院。X線検査にて、骨盤の一部が骨折していましたが手術の必要は
ありませんでした。皮膚の裂傷があったため治療を行いました。
皮膚縫合後
☆マダニ咬傷
マダニに噛まれたわんちゃんです。
目の玉に向かって左上に刺さっています。
いぼができたって来院しますが、よく見るとそのイボが動いているんですね。
下手に抜くと牙が残存してしまうこともあるので動物病院へ行きましょう。
マダニから感染する病気もあるので、ノミダニ予防をするのが一番です。
☆肥満細胞腫
スタッフがトリミング中に気が付きました。
肘に何かできていると。触った感じ、いかにも脂肪・・・
調べてみると、悪性の肥満細胞腫。
切除は、かなり広くとらないといけません。
広くとれば、皮が寄らない。小さくとればとり切れない。
広くとって、他から皮膚を持ってくる術式を選択しました。
広く切除しました。筋肉の膜もはがして完全に取り切れるよう最善を尽くしました。
ここから、傷口を覆うため、肘より後ろの皮膚を広く血管が付いたままはがしました。
はがした皮膚は肘にかぶせ、縫合しました。地道な作業でしたが、この作業を丁寧に行うことにより、
術後の仕上がり具合が違ってきます。
傷が大きい場合、漿液がたまって治りにくくなることもあるため吸引式のドレーンチューブを設置しました。
背中に背負っているのが液をためるバッグです。
10日後、抜糸時の写真です。きれいに生着しています。漿液もほとんどたまりませんでした。
さらに、結果は悪性でしたがきれいに取り切れているという検査結果も出ました。
☆胃内異物