様々な病気ついて
☆膣腫瘤
陰部より、変なものが出ているということで来院されました。
膣より派生する腫瘤を判断し摘出手術を行いました。
尿道を確保しながら腫瘤を摘出しました。
☆肥満細胞腫
前にも書きましたが、肥満細胞腫はいろいろな形をします。
この症例では、触った感じ脂肪のようでした。
細胞診をしてみると間違いなく肥満細胞腫でした。
完治を狙うのであれば、腫瘍より3センチ以上広くと切除しないといけません。
また、下は筋肉の膜まで剝がないといけません。
欠損が大きくなりますが、傷は必ず癒えるものですのでほんの数週間我慢してもらって完治しました。
皮膚が伸び縮みする部位は、丁寧に念入りに縫合しないと漿液が貯まったり、傷が離開したりしますので、
通常縫合プラス減張縫合を行っております。
☆肥満細胞腫②
これも肥満細胞腫です。コリコリした触り心地で、皮脂の目詰まりかなと思うような感じです。
しかし、検査をしてみると間違いなく肥満細胞腫。
直ちに、切除することとしました。
同時に、転移が多い肝臓と脾臓の細胞診検査を行いました。
転移兆候は見られませんでしたので予定通りに手術を行いました。
上記の症例と同じように筋膜まではがしております。
術後病理検査にて、摘出状態良好・予後は良い見込みとなっております。
☆瞬膜腺脱出(チェリーアイ)
猫では珍しいチェリーアイです。涙の分泌腺が外に出てきてしまう病気です。
同時に結膜もむくんでおりました。
結膜炎の治療をおこないましたら、すっかり良くなりました。
飼い主さんは手術を回避できて喜んでおられました。
☆肝胆管癌
肝臓に腫瘍が見つかり開腹手術を行いました。肝臓全域に広がっていたため、一番大きいものを検査のために切除し閉腹しました。病理検査の結果は、肝胆管癌とのこと。
切除後の写真です。
すべてを取りきることは不可能でした。アクティブな抗癌剤は副作用が出る割には効果が見込めないため、低用量の抗癌剤で癌の進行を抑える目的で治療を行っています。
1年以上経過しましたが、今も元気に過ごしています。